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  • 2023.07.15

「年次有給休暇」の時季指定について

従業員様で夏・お盆に年次有給休暇(以下「年休」)を消化して、お休みを取られる方はいらっしゃいますでしょうか?今回は年休のポイントをいくつかご説明します。

1. 年休の「時季指定」
一年に10日以上年休が付与される従業員様に対し、会社から時季を指定して5日以上を取得させることが義務付けられています。 “年休の半分以上は確実に消化できるよう、会社からアプローチしなければならない”ということです。

2. 年休の時季指定権・変更権
労働者には、いつ年休を使うか指定をする権利があります。(時季指定権)
会社には、労働者より指定された日にちを変更できる権利があります。(時季変更権)
会社は「繁忙期で忙しい」「人員不足で営業が回らない」などの理由から、年休の取得時季を変更したい場合があるかもしれません。
しかし、このような場合は認められず、労働者の希望が優先されることがほとんどです。
また、労働者も、「希望した日は繁忙期で人が足りなくなることが予測されるため、会社は代替で休日出勤できるスタッフを探したが見つからなかった」と相談があった場合には、正当な理由なく年休とすることは難しいです。
※第一に提案した時季変更権が労働者の納得できるような年休取得日の変更であるか。
※事前に労働者と話し合いができる環境か。
などが、ポイントになります。

3. 計画的付与
あらかじめ労働者と労使協定を結ぶ際に、年休消化の時季と日数が事前に決められます(会社全体の休み等に充てる休暇)。
ただし、協定によって決められるのは会社の時季指定義務以外の5日を超える部分が対象になりますので、年に5日間は労働者の希望が優先されます。
また、計画的付与を設定する際は入社して半年以内であったり、年休付与が5日未満の方には該当日を特別有給休暇とする必要があります。
これは労働者の権利とは別に与えなければなりません。

上記を踏まえて年末年始や閑散期などで、業務に負担のないよう年休を調整してみてはいかがでしょうか。